レザージャケット(革ジャン)は、長年着用していくうちに革が柔らかくなり、自分の身体にフィットしていくことから、愛用者が多いファッションアイテムの1つです。
レザージャケットは日々のお手入れ次第で何十年も愛用できますが、『お手入れ方法がわからない』や『面倒くさそう…』と感じて、悩んでいる方もいるかもしれません。
この記事では、その悩みを解消していただくため、いますぐ実践できる簡単なお手入れ方法や保管方法をご紹介します。
せっかくお気に入りのレザージャケットを手に入れたなら、きちんとお手入れをして、長く愛用してくださいね。
レザージャケットをお手入れする理由
レザーはお手入れしないと、すぐに劣化してしまうほど、実は繊細な素材です。
ホコリや食べかす、花粉など、日常生活で着用するたびに少しずつ汚れが付着しています。そのまま付着した汚れを放置しておくと、カビの原因となります。
また、湿度の変化にも弱く、とくに乾燥には注意が必要です。
レザージャケットに十分な油分がなくなってしまうと、乾燥から革が硬化し、ひび割れた状態に…
このようなトラブル発生を防ぎ、長くレザージャケットを愛用するには、日頃のお手入れが大切になってきます。
レザージャケットを長持ちさせるお手入れタイミング
普段のお手入れは週に1度程度
日頃のお手入れは大事ですが、毎日する必要はありません。ですが、着用した後はブラッシングで表面の汚れをさっと軽く落としておくと良いですよ。『お手入れする理由』でも書いた通り、着用するたびに少しずつ汚れが付くため、日頃のお手入れとしてオススメです。
着用時に汗をかいた場合は、風通しの良い日陰で干してジャケットを休ませましょう。
汗ムレやニオイの防止に良いですよ!
3ヵ月or半年に1回はしっかりお手入れ
普段は軽めのお手入れで十分ですが、着用を続けると革の光沢がなくなったり、乾燥したりします。それを防ぐため、オイルを使ったお手入れを推奨しています。
毎日オイルを塗ると、レザージャケットを痛めてしまう原因になるため、長期間タンスに保管する前や季節の変わり目などに、実施すると良いでしょう。
レザージャケットの基本的なお手入れ
日頃のお手入れは、さっとブラシをかけると良いとご紹介しました。ではここからは、季節の変わり目(シーズン終わり)のお手入れ方法について、道具や手順についてご紹介します。
揃えておきたいケア用品
・歯ブラシ(細かい部分の汚れを落とす用)
・クリーニングブラシ
・クロス2枚
・レザー専用オイルやクリーム
歯ブラシはファスナー部分のブラッシングに向いています。そして、クリーニングブラシは、革を傷めず、ホコリや汚れ落としにも使えるやわらかい馬毛のブラシがオススメです。
お手入れ手順
STEP1:ブラシで汚れやホコリを取り除く
レザージャケットの前面や背面をクリーニングブラシを使用してブラッシングします。
汚れが溜まりやすい襟・袖口・ポケットなどは、入念にブラッシングし、ホコリをしっかりと落とします。
目立つ汚れがある場合は、レザー専用クリーナー(液体タイプや消しゴムタイプ)を使うと良いですよ。
STEP2:オイルやクリームで保革する
クロスでオイルまたはクリームを適量取り、レザージャケット全体に擦らず叩くように、薄く伸ばします。
表面がベタベタするくらい塗ると、汚れが付きやすくなってしまうため、ご注意ください。
また、色付きのお手入れ用のオイルやクリームは、色移りやシミになる可能性があるため、無色を選ぶと良いですよ。
塗り終わったあとは、1日かけて陰干しを行い、最後に表面がしっとりと乾いたことを確認してから、クロスで乾拭きをしてあげましょう。
レザージャケットの艶と保革効果が期待できます。
STEP3:防水スプレーをかける
レザージャケットは濡れてしまうと、その部分からカビが発生する恐れがあります。そのため、レザージャケット全体に防水スプレーをかけておきましょう。
防水スプレーの効果を十分に発揮するためには、スプレーをかけてから数時間置いておくと良いですよ。
※ STEP1のお手入れでクリーナーを使用する場合は、裏側など目立たないところで試してから行ってください(STEP2・3のお手入れも同様です)
レザージャケットのお手入れを定期的に行い、レザージャケットの寿命を伸ばし、味わいのある風合いに育ててくださいね。
知っておきたい!レザージャケットのトラブル対処方法
泥などで汚れてしまった時の対処方法
バイカーの方に多いのが、泥汚れです。跳ね上がった泥がレザージャケット(ライダース)に付着してしまった経験もあるのではないでしょうか。
革の表面に付いてしまった泥や汚れは、柔らかいクロスや布を濡らして軽く絞ってから、拭き取りましょう。
その後、乾いたクロス(布)で乾拭きすればOKです。
雨に濡れた時の対処方法
革は濡れてから乾く時に、革の油分と水分が一緒に蒸発し、濡れた部分の革が固くなってしまう恐れがあります。そのため、濡れた箇所を乾いたクロス(布)でポンポンと軽く叩くように水分を拭き取り、陰干ししましょう。
もしレザージャケット全体が濡れてしまった場合は、水分を拭き取ってから完全に乾ききる前に、レザー専用のオイルなどで油分を補給させ、完全に乾いた後、乾いたクロスで余分なオイルを拭き取りましょう。
以上、ご家庭で対応できるトラブル別の対処方法をご紹介しました。
トラブルと言えば、『カビの発生』も考えられます。臭いの原因にもなったりますよね。
カビには根があるため、取り除いて一見大丈夫そうに見えても、またカビが発生するなんてことも…
そのため、カビや汚れが染み込んでしまった場合は、レザージャケットを取り扱っているクリーニングへご相談するようにしてくださいね。
お手入れ後の保管方法
レザージャケットはデリケートな素材なため、しっかりお手入れをしても、保管方法が間違っているとカビが発生してしまう…なんてことも。
そんな悲しい状況にならないために、正しい保管方法を知っておきましょう!
レザージャケットを頻繁に着用するオンシーズンの保管方法
使用するハンガーは、太めのものを選ぶようにしましょう。針金ハンガーのように細いハンガーだと、肩周りにハンガーにかけた跡がついてしまうため、避けるようにしてください。
レザージャケットは日光に弱いため、保管場所は日陰で風通しの良い場所がオススメです。
長期保管するオフシーズンの保管方法
太めのハンガーにレザージャケットをかけ、その上から通気性の良い不織布カバーをかけて保管してください。不織布カバーの代わりに、綿100%のTシャツをかぶせてもOK。
ビニールよりも通気性が良く、湿気が溜まり辛いことから、カビ防止の効果があります。
そして、蛍光灯の明かりでも日焼けを避けたい場合は、クローゼットで保管するようにしましょう。
クローゼット内に湿気が溜まらないように、除湿剤や乾燥剤を入れておくと、カビの繁殖を押さえて、よりカビ防止効果を高めることができますよ!
まとめ
レザージャケットは、日頃からのお手入れを続けることで、長く付き合えるアイテムです。
古着屋で購入することもできるため、1着は持っている方も多いのではないでしょうか。
レザージャケットの着用頻度が上がる春・秋シーズンは、お手入れに気をつけて、クローゼットにしまう夏・冬シーズンは、ホコリ防止と風通しに気をつけて保管することをオススメします。
正しくお手入れすれば、何十年もかけて味のあるレザージャケットへと育てることができますので、
ぜひ、実践してみてくださいね。