食べこぼしや調理中に付いてしまった染み。油染みは普通の洗濯では落とせない頑固な汚れです。簡単に落とせないだけに、お気に入りの服に付いてしまったらショックですよね。

この記事では頑固な油染みの取り方を紹介します。

時間がたった油染みの落とし方や出先での応急処置も掲載しているので、油染みにお困りの方はぜひ参考にしてください。


油染みとはどんな汚れ?

出典:コジカジ

油染みとは脂溶性の汚れによってついたシミのことです。例としては揚げ物中に飛んできた油やケチャップ、食品以外だとファンデーションや口紅も該当します。

脂溶性の汚れは水に溶けにくいという性質があります。そのため、普通に洗剤を使って洗濯機で回すだけではなかなか落ちません。

ただ溶けにくいのは冷たい水の場合で、40~60度くらいのお湯を使うことで落としやすくなります。


ご家庭でできる油染みの取り方4選

まずは、油染みの代表的な取り方を紹介します。どれもシンプルな取り方なので、自分が困っている油染みに適した対処をしてみてくださいね。

【軽度の油染み】食器用洗剤で落とす

【必要なもの】

・ティッシュ(布巾でも可)

・洗面器・バケツ

・食器用洗剤(中性)

・洗濯用のブラシ(歯ブラシ等でも可)

【油染みを落とす手順】

1.ティッシュや布で、拭き取ることができる汚れを落とす

2.洗面器に40度程度のお湯を張り、シミの部分を5分程漬ける

3.お湯から取り出し、シミに食器用洗剤を直接かける

4.優しく揉んで、汚れを浮かせていく

5.ブラシを使って汚れをかき出すようにこする

6.洗面器に綺麗なお湯を張り直し、洗剤を落とす

 お湯が濁らなくなるまで何度もすすぐ

7.洗濯機でいつも通り洗う

 油染みがついてすぐであれば、多くのご家庭にある食器用中性洗剤で落とすことが可能です。ゴシゴシ擦ると繊維が傷つくため、優しく汚れを落としましょう。

【時間がたった油染み】クレンジングオイルで落とす

【必要なもの】

・洗面器

・クレンジングオイル

【油染みを落とす手順】

事前:濡れていると洗浄力が落ちるため、服は乾いた状態にしておく

1.シミに直接クレンジングオイルを多めに付ける

2.優しく揉んでシミと馴染ませ5分程度置く

3.洗面器に綺麗なお湯を張り、汚れを落とす

 お湯が濁らなくなるまで何度もすすぐ

4.洗濯機でいつも通り洗う

頑固な油汚れには、クレンジングオイルを使いましょう。クレンジングオイルは、その洗浄力の高さから時間がたった油染みにも効果があります。

【話題の商品で】オキシクリーンで漬け置き

出典:Amazon

オキシクリーンは酸素系の漂白剤で、服だけでなく幅広い製品に使用することができます。消臭効果もあり、SNSでは風呂桶を使って、カーテンやぬいぐるみ等の汚れを落とす『オキシ漬け』が話題になっています。

【必要なもの】

・オキシクリーン

・洗面器

・ゴム手袋

【油染みを落とす手順】

1.洗面器に50度のお湯2L程度を張り、付属のスプーン半分程度のオキシクリーンを入れる

2.ゴム手袋をして、お湯とオキシクリーンをよく混ぜる

3.シミの部分をオキシクリーンを混ぜたお湯に付け、1時間程度漬け置きする

4.洗濯機でいつも通り洗う

【オキシクリーンの注意点】

オキシクリーンは非常に便利な洗剤ですが、強力故気をつけるべき点がいくつかあります。

まず、オキシクリーンはタンパク質を溶かす性質があるため、素手で触ると手荒れの原因となってしまいます。作業時には必ずゴム手袋をするようにしましょう。万が一触れてしまった場合は、すぐに水で洗い流してください。

さらに、オキシ液は長時間経過すると、汚れ落としの効果が薄くなってしまいます。汚れが強力な場合は1時間以上漬け置きしても問題ないですが、極端に長く放置しても効果は変わりません。目安として、6時間以上の放置は控えましょう。

【子ども服でも安心】煮洗いで落とす

言葉の通り、服を鍋で煮て落とす方法になります。一点注意しなければいけないのは、耐熱性のある服以外では行わないということです。

耐熱性のある服とは、綿(コットン)や麻(リネン)素材の服を指します。これらの服では煮洗いが有効です。

煮洗いが難しいのはポリエステルやナイロン素材。特にナイロンは熱に弱いです。これらは別の方法で油染みを落としましょう。

【必要なもの】

・ステンレス製の鍋

・粉石鹸

・酸素系漂白剤

【油染みを落とす手順】

1.ステンレス製の鍋に水を張って火にかけて沸騰させる

2.粉石鹸を鍋に加える

 量は水6Lに対して大さじ1程度

3.服を鍋に入れて、菜箸等で服が浸るように混ぜる

4.酸素系漂白剤を加え、弱火で10~20分煮る

 吹きこぼれに注意

5.火を止めてお湯が冷めるまで放置し、服を洗面器に取り出す

6.そのまま干すか、洗濯機を回してから干す

強力な洗剤等を使わないため、子ども服でも安心して行える落とし方です。アルミ製の鍋は腐食する可能性があるため、必ずステンレスかホーロー鍋を利用しましょう。

出先で油染みができた時の対処法

出典:araou

出先で油染みが付いてしまった場合、上記のような手段をすぐに取るのは難しいです。

そのため、応急処置をしておくことをおすすめします。その場で完全に落とし切るのは難しいかもしれませんが、すぐに対処しておくことで、比較的簡単にシミを落とすことが可能です。

【必要なもの】

・ティッシュ

・水

【油染みを落とす手順】

1.ティッシュで油染みを、ポンポンと軽く叩くように拭く

2.水で濡らし、固く絞ったティッシュで、1と同様に汚れを叩く

3.帰宅後に洗濯機でいつも通り洗う

もし近くにハンドソープがある場合は、ハンドソープを使うのがおすすめです。絞ったティッシュにハンドソープを含ませてから、汚れを叩きます。その後叩いた部分を水で流し、乾かすだけです。

水だけで行うより汚れを落としやすくなるため、可能であればハンドソープを使うといいですよ。洗濯しても油染みが取れなかった場合は、クレンジングオイルを使った染み抜きを行ってください。

自宅での処置が難しいなら店におまかせ

クレンジングオイルは万人が持っているものではありません。「染み抜きのためだけにクレンジングオイルを買うのは・・・」と思われる方もいるでしょう。

わざわざ染み抜きのためにものを買いたくない、失敗したくないという方は、クリーニングに出すという方法もあります。

クリーニング店舗への持ち込みはもちろん、ネット(宅配クリーニング)へお願いすることも可能です。

染み抜きにかかる料金の相場は?

店舗により差はありますが、お店の場合は500円~1,000円程度です。宅配クリーニングの場合も同様ですが、染み抜きが無料という店舗もあります。

ただ実店舗と違って服を送る必要があるため、自宅から服を送る分の送料が必要です。上記はあくまでも相場で、シミの種類や大きさで値段が変わってきます。

サービス内容をしっかり確認した上で利用するようにしましょう。

油染みを落として元通りの綺麗な服へ!

油染みを落とす方法をご紹介しました。油染みはただ洗濯機を回すだけではなかなか落ちない頑固汚れ。

脂溶性汚れの性質を利用し、食器用中性洗剤やクレンジングオイルで落とすことができます。

他にもSNSで話題のオキシクリーンを使った「オキシ漬け」や、煮込んで洗う方法もおすすめです。

道具の用意ができない、失敗したくないと考えている人は、クリーニング店にお願いするのもいいですよ。

油染みを落として綺麗な服を取り戻しましょう!