美しい光沢を持ったお洋服によく使われている、レーヨンやポリエステル。

見た目はすごく似ていても、2つを比較してみると、まったく異なった特徴を持っています。

この記事では、レーヨンとポリエステルの特徴や、自宅で洗う際のポイントなどをご紹介していきます。

気になった方は、ぜひ参考にしてくださいね。

 

  1. レーヨンとポリエステル、それぞれどんな素材?
  2. レーヨンとポリエステルの特徴とは?
  3. レーヨンとポリエステルを自宅で洗う時のポイント
  4. まとめ

レーヨンとポリエステル、それぞれどんな素材?

レーヨンとポリエステルは、どちらも人工的に作られた化学繊維です。

レーヨンは木材パルプや綿などの天然素材を原料にした『再生繊維』、ポリエステルは石油を原料とした『合成繊維』なので、まったく違う特徴を持った素材なのです。

それでは、それぞれの特徴を見ていきましょう。

レーヨンとポリエステルの特徴とは?

レーヨンの特徴

レーヨンとは、シルクが高価だったために、19世紀にシルクの風合いを持つ、価格が手頃な素材として作られたことが始まりとされています。

レーヨンはシルクに似せて作られた素材であり、シルクのような肌触りと光沢感を持っています。

そして、とてもしなやかでドレープ性にも優れていることから、ワンピースやスカート、ブラウスといった、上品で高級感のあふれるおしゃれ着に使用されることが多いです。

さらには染色性にも優れていることも、レーヨンが選ばれる理由となっています。

また、吸湿性の高さから静電気が発生しづらいことから、ジャケットやスーツ、秋冬のコート類の裏地に使われています。さらに、通気性も良く、サラッとした着心地のため、気温が上がって汗ばむ季節や春から夏にかけて、快適な着心地を実現してくれるでしょう。

その一方で、レーヨンはシルクのように、非常にデリケートな性質を持っています。

水に濡れると生地の強度が落ちて縮んだり、摩擦に弱くシワになったり、毛玉が発生しやすかったりと、取り扱いには注意が必要です。

ポリエステルの特徴

ポリエステルとは、1941年にイギリスの科学者や博士によって開発され、1950年頃より繊維の素材として使用されたことが始まりとされています。

ポリエステルは伸びたり縮んだりしにくく耐久性に優れ、洗濯しても型崩れしにくいことが特徴です。その特性を活かし、シワや型崩れしにくい形状記憶のワイシャツに使われています。

アイロンが不要でお手入れがラクなことから、お洋服の他に、寝具やインテリアなど、幅広いアイテムに利用されています。

そして、ポリエステルは色んな素材と組み合わせて使うことが一般的なため、ポイエステルを使ったお洋服類は、オールシーズンで活躍します。

長時間移動する時は、ポリエステル生地のワンピースやスカート、トップスを着用しておけば、シワや型崩れを気にせず、おしゃれを楽しめますよ!

また、ポリエステルの特性に速乾性の高さと伸縮性、そして軽さがあります。その特性を活かしたお洋服は、子ども用のお洋服にスポーツウェアやユニフォームなどが挙げられます。

その一方で、速乾性の高くても、臭いや汚れを吸着すると発散しにくい性質を持っているため、汗や皮脂が溜まると、それが臭いの原因となり、悪臭を放つことがあります。

とくに夏は、通勤でかいた汗が乾いて悪臭に変わった経験はないでしょうか?

一度でも着用したら、見た目は汚れてなくてもそのまま放置せず、こまめに洗濯するようにしましょう。

レーヨンとポリエステルの特徴まとめ

レーヨンとポリエステルの特徴を比較すると、2つの生地は、まったく違う生地であることがわかります。

ポリエステルはオールシーズンに対応しているのに対し、レーヨンは気温が上がる春から夏に適しています。高級感のある質感を演出することが得意なレーヨンとポリエステルは、おしゃれ着に使われることが多いです。

外の気温は高いのか低いのか、長時間移動することがあるのか、動きやすい方が良いのかなど、着る時の条件や目的に合わせて、使い分けてみてくださいね!

レーヨンとポリエステルを自宅で洗う時のポイント

洗う前に洗濯表示を確認してみましょう。

基本的にポリエステルは、家で洗濯できるものが多く存在します。一方でレーヨンは非常にデリケートな素材のため、自宅で洗うことが難しく、クリーニングを利用する方も多いのではないでしょうか。ただし、レーヨンでも『洗濯機洗いマーク』が記載してあれば、自宅で洗うこともできます。

やはり、お手入れコストを抑えるなら、自宅で洗いたいですよね…

ここからは、レーヨンとポリエステルを自宅で洗う時のコツや注意点をご紹介します。

レーヨンを自宅で洗う時のポイント

レーヨンは水に弱い性質を持っており、色移り・型崩れ・縮み などを起こすことがあるため、扱いが難しく注意が必要です。そのため、まずはじめに自宅で洗濯が可能なのかを確認しましょう。

洗濯表示に上記のどちらかが記載がされていれば、自宅で洗濯することができます!

桶に水が入っているマークの場合は洗濯機で洗濯ができ、水に手を差し込んでいるマークは手洗いを推奨しており、表示に従って洗うようにしましょう。

レーヨンは水に濡れると生地が縮み、型崩れを起こすため、少々の汚れであれば洗濯機を使わずに濡れタオルで優しく叩くように汚れを落とすと良いでしょう。

ただし落ちにくい汚れの場合は、プロのクリーニングに任せることをオススメします。

洗濯機を使う場合は、デリケートなお洋服を洗う場合に適している、『おしゃれ着洗いコース』や『ドライコース』を選択するようにしてください。その際、おしゃれ着専用の洗剤も市販されていますので、レーヨンにも対応していれば、そちらを使うと良いでしょう。

型崩れを防ぐためにも、必ず洗濯ネットを利用して洗いましょう。基本的に、洗濯ネット一枚にお洋服を一枚ずつ入れると摩擦を防げますよ。

脱水にも注意が必要です。通常の脱水時間だとお洋服にダメージを与えてしまうため、10秒程度を目安に脱水機能を停止させ、すぐに干すようにしましょう。

干す時は、型崩れを防ぐために優しく上下に振ってシワを伸ばし、平干しすることをオススメします。また、日差しが強いと色褪せの心配があるため、風通しの良い場所で陰干ししてくださいね。

ポリエステルを自宅で洗う時のポイント

ポリエステルは耐久性に優れていることもあり、基本的には洗濯機で洗うことができます。

摩擦による毛玉ができるのを防ぐために、洗濯ネットに一枚ずつ畳んで分けて洗ったり、静電気の発生を抑える柔軟剤を一緒に使うと良いですよ。

ポリエステルは汚れや臭いを吸着してしまうことから、汚れがひどい服と一緒に洗うと、汚れを吸着して黒ずんでしまうこともあるため、注意が必要です。

ポリエステルの洋服の汚れが気になる場合は、汚れの部分に洗剤を直接つけて優しくもみ洗いしてから洗うと良いでしょう。それでも汚れが取れない場合は、プロのクリーニングに相談しましょう。

洗濯機で洗えると言っても、ポリエステル混紡だと生地の特性が変わるため、洗濯表示を確認してから洗濯機を利用するか判断してください。

洗濯コースは、『おしゃれ着洗いコース』や『ドライコース』を選んでおくと無難です。

また、熱に弱いことから乾燥機は避けて、脱水を終えたら優しく上下に振ってシワを伸ばし、ハンガーなどにかければ、キレイに干すことができますよ。

レーヨンと同様に色褪せ防止のために、陰干しがオススメです。

まとめ

季節の変わり目にお洋服をクローゼットで保管する際にも、気をつけておくことがあります。

それは、以下の3点です。

    1. 生地が傷まないようにしっかり乾燥させること
    2. 虫に食われないように防虫剤と一緒に保管すること
    3. 紫外線による変色防止のために光を通しにくいカバーや袋に入れること

レーヨンとポリエステルの特徴や洗う時のポイントと合わせて、大切なお洋服をきちんと保管し、キレイに長持ちさせてくださいね!