オリジナルTシャツ作りが一般的になって久しいですが、なかにはオリジナルTシャツ作りをしているうちに「自作のオリジナルTシャツを販売したい!」と思う方も増えています。

しかし、自作のオリジナルTシャツを販売するには、いくつかの方法やコツ・注意点があるので、高い値段で販売しようとすると意外と苦戦してしまうこともあるでしょう。

そこで今回は、オリジナルTシャツの販売について基本的なことを解説します。代表的な販売方法からちょっとしたコツ、押さえておきたい注意点まで網羅的にまとめているので、気になる方は最後までぜひチェックしてくださいね。

オリジナルTシャツを販売するには?

近年、オリジナルTシャツ人気の高まりや、Tシャツ制作サービスの多様化により、一般的にもオリジナルTシャツ作りが流行しています。その中には、自分でオリジナルTシャツを制作して、出品・販売する方も増えてきているのです。まずはオリジナルTシャツの販売方法を紹介します。

販売サイトで出品

販売方法の候補としてまず挙げられるのが、販売サイトを利用して、オリジナルTシャツを出品・販売することです。プロのデザイナーから趣味でデザインしている方まで、さまざまな方々が販売サイトを利用しており、まさにオリジナルTシャツ販売方法の主流といえます。

CMや雑誌でも取り上げられることの多い「BASE」・「mrrcari(メルカリ)」や、ユニクロのオリジナルTシャツ販売サービス「UTme!」などが代表的な販売サイトです。各サービスに登録後、すぐにオリジナルTシャツを販売できる手軽さや、購買者となってくれるユーザーの多さが魅力です。

オンラインショップを開設

つぎの販売方法は、自分のオンラインショップを開設して、そこでオリジナルTシャツを販売することです。近年では、無料もしくは低コストで、自作のオンラインショップサイトを作れるようになりました。

そのため、ある程度デザイン実績のある方や、サイト構築・運用に関する知識のある方がオンラインショップを開設して、フリーランスで活躍する機会が増えているのです。サイト運用に抵抗がない場合は、オンラインショップの開設を検討してみてください。

アパレルショップへの持ち込み

アパレルショップに直接持ち込む販売方法もあります。オンラインサービスの台頭で、持ち込みの販売は少なくなっているようです。

しかし、各地域のアパレルショップではオンラインにない独自のニーズがあるため、そうしたニーズにマッチするTシャツを作れば大きな利益と人気を得られるかもしれません。

オリジナルTシャツを販売する流れ

オリジナルTシャツを販売する全体の流れはどのようなものなのか、販売方法の選択から商品の発送までの流れを解説します。

1.販売方法とデザイン案の決定

オリジナルTシャツを販売するにあたり、まずは販売方法とデザイン案を決定しましょう。

既存の販売サイトやショップで販売したい場合は、自分のデザイン案が想定の販売先のルールから逸脱していないか確認しておくと良いです。「このデザイン案で作って販売できるのか」を念頭に置いて、販売方法とデザイン案の検討を同時並行で進めていってください。

もちろん、下地となるTシャツの生地やサイズ感、プリント方法などにもこだわりたい場合も、想定する販売方法でこだわりのまま実現できるのか考えましょう。

2.プリントと仕上げ

販売方法やデザイン案を決定したら、実際にオリジナルTシャツを作っていきましょう。販売方法によって、Tシャツ作りのどのあたりまで関与するのか変わっていきます。

自作のオンラインショップやショップ持ち込みの場合は、デザインの考案から実際のプリント・仕上げまで行います。

一方で販売サイトの場合は、デザイン考案以降のプリント作業などはサイト側に委任するケースも多いです。手間をかけたくない場合は、販売サイトを活用するのがおすすめです。

3.出品と発送

Tシャツ作りが完了したら、サイト上で商品を出品します。持ち込みの場合は、商品を店舗に運んで営業をかけてください。出品前後はサイトや店舗任せにせず、自分でも原価から計算して販売価格を決定し、SNSを使って商品を宣伝するなど工夫しましょう。

出品後に売れたら、次は発送作業に移ります。自作のオンラインショップの場合は、シンプルかつお洒落な梱包で発送すれば購入者に好印象!

販売サイトの場合は、サイト先で梱包方法が決まっていたり、そもそも発送に関わる作業に関われない場合が多いです。梱包にこだわりたい場合は、自作のオンラインショップで販売するのがおすすめです。

オリジナルTシャツのプリント方法

オリジナルTシャツの大まかな販売方法を紹介しましたが、ここからはオリジナルTシャツのプリント方法を解説します。Tシャツ作り初心者の方はぜひ参考にしてみてください。オリジナルTシャツを自作する方法には、大きく分けてステンシルプリントとアイロンプリントの2種類があります。

ステンシルプリント

ステンシルプリントとは紙などでプリントするデザインの型を作り、それを元にTシャツにプリントしていく方法です。作業工程自体、シンプルで初心者にも取り掛かりやすいのが魅力です。

使用する道具

  • ドライヤープリントの型
  • カッター
  • カッティングマット布用のスプレーorスタンプなど

はじめにプリントしたいデザインを完成させます。紙に書いたデザインの下にカッティングマットを敷いて、カッターでくり抜いて型を作ってください。

下地となるTシャツの好みの場所に型を乗せて、スプレーやスタンプの色が漏れないようにマスキングテープで固定しましょう。

マスキングテープの枠内に、スプレーやスタンプで色付けしてください。プリントが終了したらドライヤーで乾かして、型とマスキングテープを丁寧に剥がしたら完成です。

動画でステンシルプリントをチェック!

アイロンプリント

アイロンプリントは比較的メジャーな制作方法で、ステンシルプリントと同様で簡単に作れます。

使用する道具

  • アイロン
  • プリントシート
  • プリンター
  • アイロン
  • カッター
  • カッティングマットなど

はじめにプリントしたいデザインをPCで作成して、アイロンプリントシートにデザインを印刷してください。

アイロンプリントシートとは、台紙と特殊なのりで構成されたシートです。転写シート・ラバーシートなどとも呼ばれます。アイロンプリントシートにはさまざま色合いやサイズがあるので、Tシャツと合わせてぴったりなものを選んでください。

シート作りまで進んだら、シートをカッターで切り抜いて、アイロンで適温で圧着しましょう。シートが冷めたらゆっくりと剥がして、アイロンをかけて冷ましたらオリジナルTシャツの完成です。

動画でアイロンプリントをチェック!

オリジナルTシャツを販売するときのコツ・注意点

オリジナルTシャツを制作し、販売するときにはいくつかコツと注意点があります。最後に必ずチェックしておきたい注意点について紹介しますので、実際に販売する前にきちんろ理解しておきましょう。

著作権の侵害に注意

絶対に注意したいことは著作権についてです。自分で一から作り、私的利用の範囲で着用するならばあまり問題ないですが、Tシャツを販売したい場合は著作権の侵害について細心の注意を払ってください。

完全オリジナルのデザインにするのが安全ですが、もし著作権のある既存のキャラクターなどを使用したい場合は、著作権侵害にならないように著作権者へ許可をもらいましょう。

制作・発注する量や原価を考慮する

オリジナルTシャツを制作・発注する量も考えてください。在庫が残らないように原価を考慮しつつ量を決めましょう。最初に少量制作・発注して売れ行きに合わせながら再発注するのか決める、もしくは完全受注生産にするのもおすすめです。

売れ筋アイテムを作ろう

せっかくオリジナルTシャツを制作しても売れなければ赤字を抱えて、モチベーションも下がってしまいます。そこで売れているTシャツのデザインのチェックや、トレンドを掴むことも販売する際の大切なコツです。

店舗や販売サイトで人気のデザインTシャツや、「Instagram」などにアップされている写真を参考にして売れるデザインを研究しましょう。

発送用住所を持っておく

意外と落とし穴なのが、発送用の住所についてですね。自作のオンラインショップで商品を発送する場合、発送元の住所を書く必要があります。

その際、持ち家や賃貸など実際に住んでいる住所を使用すると、届け先(ユーザー)によっては住所を悪用しかねません。バーチャルオフィスサービスを活用するなどして、できるだけプライバシーを配慮して安全に発送しましょう。

おしゃれなオリジナルTシャツを作って販売しよう

ここまでオリジナルTシャツの販売方法について解説してきました。販売方法には3つの方法があり、それに合わせて販売する流れも違ってきます。

自分がどのようなTシャツを作って、どのようなかたちで販売したいのかを考えつつTシャツ作りを進めていきましょう。

紹介した通り、オリジナルTシャツは簡単に作れるので、ぜひ興味ある方は制作と販売にチャレンジしてみてくださいね。